映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

サイモン・カーティス 監督「マリリン 7日間の恋」2286本目

原作を読んで、あの素晴らしい女性と一般男性の恋にうっとりとして、映画にしたいと思う気持ちもわかる。でも勇気要るよね。マリリン・モンローになれる女優が見つかるとは思えないから。この映画のミシェル・ウィリアムズは、いつものように、懊悩する弱い女性を見事に演じてると思います。しかも優雅に、女らしく。マリリン・モンローは小さい女の子のようだったので、気配りのできる大人なみしぇエル・ウィリアムズとは雰囲気が違うけど、「そっくりさん」として出てるわけじゃないから。ローレンス・オリビエも本人とは違うけどいい演技だと思います。

演技者にはいろいろなタイプの人がいると思うけど、マリリン・モンローのような「天然」の魅力にあふれる人は、常に周囲から大きな期待を受けて、可愛くでいるために重圧に耐えてたのかな。

この映画では、彼女の悩みの部分もだけど、生来の明るさや優しさ、惚れっぽさが描かれていて、ロマンチックな美しい思い出のようなさわやかな作品に仕上がっていると思います。やっぱり男性にとって彼女は永遠のあこがれなんだろうなぁ。エマ・ワトソンの立場から見ればやりきれないだろうけど。(アラン・ドロンだとかロバート・レッドフォードとかが永遠の女性のあこがれ、というのと同じ)

いつもやわらかく優しく、気持ちが荒れているときでさえ可愛らしい。スターって大変。だけど彼女の美しさは永遠だ。

マリリン 7日間の恋 (字幕版)