映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

アルフレッド・ヒッチコック監督「第十七番」2274本目

1932年の作品。ゾクゾクするような古めかしい、傷んだ映像です。

これよりさらに古い「殺人!」は半ば無声映画のようだったけど、この映画はしっかりトーキーですね。おどろおどろしい音楽でお化け屋敷みたいです。

だんだん登場人物が増えていくので、混乱してついていけなくなります。短いし、2回見たほうがいいと思います。

KINENOTEに詳しい筋が書いてないし、別のサイトを見たらまるでデタラメだったので、筋を書いておきます。

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夜中にとある空き家に男が入っていくと、階段を上ったところに死体(生死は厳密には不明だけど)が倒れていて、奥から浮浪者のような男が出てくる。男が警察みたいに彼を尋問していると、屋根が抜けて若いお嬢さんが落ちてくる。隣に住む者で、父に電報が届いた直後に父の部屋の鍵が開かなくなり、窓から回って見るために隣の屋根に登っていたのだという。そうこうしていたら、男2人女1人の3人組が玄関にやってきた。家の下見と言って入ってきて、銃を取り出して男と浮浪者と娘を脅しにかかった。3人組のうち一人が、電報の差し出し人のバートン刑事であるという。

一人がバスルームで、盗品と思われるネックレスを発見。そこに、頭から血を流した男が登場。これはおそらく、冒頭の死体で、いなくなっていた娘の父親でした。父親は事情を知っているようです。犯罪者グループは浮浪者だけを連れて、残りの人質たちを縛り上げます。見張りに残った女が縄を解いてくれましたが、その女も犯罪者グループに戻り、フルメンバー+浮浪者で盗品ネックレスを持って逃走します。動く貨物列車(蒸気機関車なのがクラシックで素敵)に飛び乗り(なんか急にダイナミックになる・・・中略・・・)その列車が、列車積み込み型フェリーに乗り込もうとした時に船に激突して全員が海中へ。・・・その後救助されて取調室にいる数人。犯罪者のうち一人が、自分は実は刑事だと言い張るが、最初に登場した、いかにも刑事にしか見えない男が「実は自分こそが刑事だ」と告白。盗まれたネックレスは浮浪者がちゃんと首にかけていて無事だった。

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うむ。どんでん返しを狙いすぎて登場人物の誰がなんだかさっぱりわからない映画になってしまいましたね。意図の通りにならないあたり、ヒッチコック青年の若さがにじみ出ていて微笑ましいです。階段の踊り場から階下を見下ろすカメラワークとか、人や手の影を効果的に見せたりとか、その後の映画作りを彷彿とさせて面白かったです。

第十七番 [DVD]

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