映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

オリバー・ストーン監督「ドアーズ」2252本目

マーティン・スコセッシブライアン・デ・パルマのようにオリバー・ストーンも音楽愛の強い監督なのか?というと、中で流れる楽曲のクオリティをみると、そうでもないのかな。

この映画が公開されたことは覚えてるけど、割とドアーズを聞きこんでた中二からまだあまり時間がたってなかったので、見たくなかったんだ。この映画。ジム・モリソン様セクシー!みたいな感じだったから・・・(ああ痛い)

そんな熱も冷めてはや20年?30年?なので見てみた。

ヴァル・キルマーがあんまりセックス・シンボルに見えないんだけど、今のいいおじさんになった彼は、のちのジム・モリソンに意外と似てるかも。割と骨太なんだよね・・・。一番好きな曲「Touch Me」をキルマー自身がレコーディングする場面があって、ただしゃべってるだけみたいなんだけど、もともとがそういう歌なのでなんだかぴったりくるのが不思議でした。

冒頭のクレジットにツイン・ピークスカイル・マクラクランを見つけて、もしや彼がレイ・マンザレク?と思ったら当たり。私のイメージでは、ジム・モリソンは詩の世界をそのまま生きたロマンチストで、レイ・マンザレクはエンジニアタイプ。カイルはそれともちょっと違うけど。パメラをメグ・ライアンがやるというのもこの時代ならではだなぁ。

亡くなって久しい希代の音楽評論家、中村とうようが唯一認めなかったと言われているドアーズ。

なんか音楽のアシッド的世界より、この映画はもっとドキュメンタリー的で、あんまりこれ自体は詩的でも耽美的でもない。まったくないです。なぜ戦争映画を撮る監督がこの映画を作ったのか?共通点はベトナム戦争かな。私はやったことがないからわからないけど、LSDをやると世界がドアーズの音楽のようになるのか?戦争へ行った若い人たちも同じような経験をしてたんだろうか?

終盤、ドラッグで壊れたジムが立つステージがオリバー・ストーンの戦場に見えてくる。そこにナバホ族の老人が現れる。

墓地にはオスカー・ワイルドサラ・ベルナール、マルセルプリースト・・・に交じってジム・モリソンという墓が並んでる。この落書きのひどさ。明るくて賑やかで、落書きだらけだけど堕ちた感じのしないきれいな墓地だ。安息の地に行けてよかったじゃないか・・・。

どうしようもないけど、やっぱりジム・モリソンは絶対に忘れられないロック・スターで詩人だったんだ。 

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