映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

大森立嗣監督「日日是好日」2245本目

枯れた映画っていうジャンルがあるのかなぁ。 

これとか「モリのいる場所」とか、河瀨直美の一連の作品とか。黒澤明スピルバーグとかと同じテンションで見始めてはいけないやつ。とはいえこの映画はまだ枯れ切らない、まだ脂っけのある女の子が、生活の節々にお茶を通して心静かな時間を持つという映画。主人公の女の子はアキ・カウリスマキの映画とか北欧雑貨とかが好きそうで、雑誌でいえばオリーブ的で普通。この普通は、しかし、余裕があって落ち着いた人の普通なんだ。身近に思えるけど、自分はこれほどきちんと雨の音を聞くのはムリだなぁと思う。足りることを知ってる人の人生は豊かだ。

つってもこの映画は、ストーリーがなさすぎて、なかなか難しいな。主人公が結婚しなくてもいいけど、未来を思いながら終わるなら、せめてもう少し、どう変わったかが説明でなく見るからに実感できるようなエピソードを追加してくれたらよかった。

樹木希林はもちろん、黒木華多部未華子もいいんだけど、こういう華のあるキャスティングでなければ物足りない映画になったかもしれません。

畳の部屋から障子をあけて、縁側の外のしとしと雨を聞きたい気分になりますね。

日日是好日

日日是好日