映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

マーティン・スコセッシ監督「ミーン・ストリート」2238本目

 ハーヴェイ・カイテルが若くて可愛い。わりと端正な好青年の役じゃないですか。今よくやってる枯れたオッサン役があまりに板についてるので、意外。「スモーク」の彼とかカッコよかったよね~。(ってあれ1995年か。24年も前)デニーロと比較されることがあるみたいだけど、デニーロは良くも悪くも、どこで何の役をやっててもインパクトの強いデニーロなのに対して、ハーヴェイ・カイテルはもともとそこにいたような自然な場を作れるところがいいです。

しかしこの映画は・・・共感ポイントが私にはなかったです。なんとなくずっと、ちょっとイライラしながら見た。不良の若者の映画でも、「トレインスポッティング」なら、なぜか共感できるのに。これは多分、みんながイカレてるんじゃなくて、ハーヴェイ演じるチャーリーが割とまともだからだ。全員バカなら自分もバカになって気楽に見られるけど、この状況だと自分はいい子になって見てしまうんだな。

(以下、結末にふれます)

一番感情移入をして見ていたチャーリーが最後に撃たれると、ああこれで終わりだというあきらめが画面全体を覆うようだけど、どうやら彼とテレサはまだ生きている。でもその後、彼らはミーン・ストリーツには戻ってこないだろうな。終わったのはここでの日々で、彼らには今までと違って生活が待っている。こんな風に(いや撃たれたわけじゃないだろうけど)スコセッシ監督は、若いころになじんだ街を出たのかな・・・というような、最低だけど懐かしい街への思いが描かれた映画なんでしょうかね・・・。

ミーン・ストリート(字幕版)