映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ポール・トーマス・アンダーソン監督「パンチドランク・ラブ」2206本目

人形劇のようなポール・トーマス・アンダーソン節が、この映画にも健在です。

主演のアダム・サンドラーは、多分見るの初めてだけど、出演作品リストを見るかぎ理、今後も見ないかもしれない・・・それほど、たくさん出てるのに知ってる作品がない。この映画で演じてるバリーは、一見普通なのに極端に堪え性がなくて、極端に思い込みが強い。ただ、彼の怒りにはだいたい共感できる。(怒らせた方も悪い!)およそ人生において「成功」ということに縁がなさそうな男なんだけど、見ていると、なんとかして人生の糸口を掴ませてやりたい、という気持ちになります。

奇妙な味わい・・・でも「マグノリア」にすごく通じるものがある。うまく外に出せないストレスを抱え続けて、最後の最後に、破壊的だけど破滅的ではない爆発を起こすところが。

食品を買うとマイレージがもらえるキャンペーンはアメリカン航空って言ってたけど、空港で映るのは懐かしのノースウェストだ。(飛行機好きなのでつい見ちゃう)マイルがもらえる キャンペーンって本当にあったのかな。よほど競争が激しくならないと(当時のUSみたいに)、こんなキャンペーンなんてやらないだろうな・・・。

悪徳テレクラ経営者役のフィリップ・シーモア・ホフマン、なんか生き生きと演じていて嬉しい。

この映画には、つなぎに出てくるインクを水に流したような映像とか、トラックから落ちてくる「ハーモニウム」とか、ピンとこないものもたくさんあるけど、最後「まいっか」と思えるのがポール・トーマス・アンダーソン節。