これが2003年。シャーロット・ランプリングは「まぼろし」が2001年、「さざなみ」が2015年か。彼女の美しさを余すところなく描いた「まぼろし」の2年後は、こんなお局ふうのおばさん焼くかぁ。オゾン監督おもしろいな。リュディヴィーヌ・サニエは「8人の女たち」の、あの生意気少女か。フランスの癖のある女優たち、強くて美しい。
サラ・モートン(ランプリング演じる)は、愛人である出版社の社長の別荘で、毎朝ボウルいっぱいのヨーグルトをガツガツかき込む。お堅いオールドミスの典型みたいなキャラクターなのに、じつにたやすく、脱ぐ。外国の映画ではよくあることだけど、このギャップになかなか慣れない・・・。
サラ・モートンの最新作は、たぶん、書いてる過程のほうが作品そのものより面白い。殺人の動機も隠蔽する動機も薄く思えて。それだけは、この映画の弱点だな・・・。