映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

フランソワ・トリュフォー監督「トリュフォーの思春期」2167本目

可愛くて、こまっしゃくれてて、コジャレてる。日本の少女たちがイメージするフランスをちょっと崩したような、愛ある映画でした。

小学校高学年くらいか。10歳くらいの子どもって、頭も体もまだ子どもだけど、精神的にはおよそ成熟してて、切なさとか痛みとか、大人と同じ感情をもう持ってるから、見てると思い出してちょっとズキズキするなぁ。

同じ子どもたちが繰り返し出てくるけど、エピソードは断片的に思えて、”オムニバス映画”という印象。”群像劇”ほど少年少女たちを追っていかない。でも2回続けて見たら、彼らと長時間一緒に過ごしてきたみたいで、それぞれの個性が際立ってきて親しみが湧いてきました。逆にいうと、カメラが引き気味で熱意がうすく感じられて、一回見ただけでは映像と自分の距離感がちぢまらない映画なんだな。それはフランス的なのかな。これが日本の映画だったら、最初から映像と自分の距離が近いから、一度見ただけで入り込めるのかな。

子どもには、不幸でも他の場所へ行く自由がない、選挙権もない。・・・と映画の中で教師は子どもたちに言う。だけど強く生きろ、というのが監督のこの映画に込めたメッセージなのかな。

受け止める姿勢で待っていても、なかなか届かないものを、やっと少し受け止められたかなと思うと嬉しいけど、フランス映画ってなかなか骨が折れる・・・。