メル・ブルックスの映画は大半がパロディとどこかに書いてありましたが、これはパロディではなくリメイク。元映画(「生きるべきか死ぬべきか」)に対するリスペクトを感じさせるくらい忠実にたどりつつ、複雑さを解き明かす場面(シレツキーとソビンスキーの区別とか・・・もし元映画にもあったらすみません)が追加されたりして、わかりやすくなっています。それに、メル・ブルックスの朗らかなキャラクターでブロンスキー氏が愛嬌たっぷりで親しみやすい役柄になってますよね。女優の奥さんも、とても愛嬌のある知的な女性だけど、コメディエンヌ性が強くて、元映画のコケティッシュな感じとはだいぶイメージが違います。「卒業」のミセス・ロビンソンを演じたアン・バンクロフトなので、若い兵士が恋をする大人の女性という説得力はあります!こんなにコメディエンヌだったとは。全編がギャグ、ということがわかるので、元映画のようなスリルはあまりなく、安心して見られます。
あっ!女優と一緒に教授を待ってる兵士が「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のクリストファー・ロイドだ。若い。でも博士だ(笑)
全体的に、メル・ブルックスの作品はあったかいですね。家族で安心して見られる映画、映画を家族で安心して見に行ける世界。彼の明るさは、きっと世の中をずっと温めてきたんだろうなと思いました。