映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

佐向大監督「教誨師」2148本目

大杉漣ってやっぱりいいね。まっすぐに、心からの言葉として、役の言葉を言えるのが素晴らしい。この映画は役者さんがみんないいです。五頭岳夫というんですね、あの汚れたトレーナーを着た年配のおじさん。実際いるんだろうな、わるい人たちの悪意をいっぱい負わされつつも、澄み切った笑顔で生きてきた人。光石研の生きる欲も、生々しくて、生き生きとしている。玉置玲央の冷たさは、誠実さでもある。熱演。彼はたぶん精神の元々のどこかが鈍感あるいは敏感すぎる人として生まれていて、誠実であろうとしてヒーローになれなかった(彼の中では、だけど)。そうなる前に引き戻す道があったのか・・・なかったのか・・・。関西のおばちゃんが烏丸せつこだと気づいたときはちょっと愕然とした。彼女と光石研は生き生きとしてるんだ。どこまでいっても生きようと思える人ってすごい。

オチのない終わり方というか、問いを投げかけた映画でした。こういう映画って頭の中にすごく残るんだよね。大切で難しい問いを、見た人はずっと考え続けるのかもしれません。

教誨師 [DVD]

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