映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ロバート・アルドリッチ 監督「何がジェーンに起ったか?」2139本目

怖い映画ですね〜。「ドラキュラ」みたいな昔のホラー映画並みに怖いです。老女であり狂女であるという役柄の描き方は、モンスターのようで、その人間的な背景については最後の最後まで見えてこない。ベティ・デイヴィスジョーン・クロフォードのようなプロの俳優は、極端な役を演じきることで達成感を得られると思うけど。

<以下ネタバレあり>

真実を知ったジェーンが言う「じゃあ私たち、ずっと仲良くなれたってこと?」の意味。彼女は自分が加害者だからずっと面倒を見て、かつ、ずっと意地悪をし続けるものだと思い込んでたんだろうか?突然解放されて、彼女の心は、自責の念を負う前の自分にフラッシュバックする。一番幸せだった頃の自分に戻る。

一方の、自責の念を一生持ち続けたブランチの人生は。少女時代の妹の輝きをずっと羨望の目で見ている彼女の姿も、現在の妹の面倒を見続ける姉らしい責任感も、画面にはちゃんと映っていたけど、背後にある事情や感情を察すると納得がいきます。

人間の心理のドロドロを描いたミステリーの名作って、古今東西アガサ・クリスティから刑事コロンボから日本の最近のイヤミスまでたくさんあるけど、すごく深くて面白いものもあるけど娯楽としては楽しくないんだよね・・・。