映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

岡本喜八監督「大誘拐 RAINBOW KIDS」2105本目

なんか懐かしい雰囲気。昭和のころのテレビの娯楽ドラマっぽい。この頃はまだ、木造の昔ながらの納屋のある農家もたくさんあったのかな。

おばあちゃん&誘拐団「レインボウ・キッズ」が主役だと思うんだけど、ジャケットは刑事を演じた緒形拳ひとり。実態はスーパーおばあちゃんvsこの敏腕刑事だからかな。この頃は、警察がテレビに出るし誘拐事件は秘密にせずにおおっぴらに報道してましたよね・・・。

誘拐団の少年たちはどこか抜けてて憎めない。おばあちゃんは全てを見通したうえで、彼らをいたずらっ子を見るようなあったかい目で見守る、というよりガンガン先導します。きっかけは少年たちだけど、まあこれは自作自演の誘拐劇ですね。対する緒形拳刑事もこのおばあちゃんのお陰で学校に行ったというエピソード。(この背景がなければ、真相にたどり着くこともなかっただろうなぁ)

ただ、山林の相続がキモになので、このストーリーが成り立つのはバブルの真っ最中だけですね・・・。銀行から身代金を借りて、返済が終わる前にバブルがはじけて一族郎党全員破産とかなったらただの悲劇です。2008年にもテレビドラマ化されたらしいけど、その辺はどう描いたのかな。

なんにしろ、強くて頭の切れるスーパーおばあちゃんが仕切る映画は全部好きです。途中、立て板に水の勢いで資産について語り続ける場面があって、実力を晒してしまいますが、一見弱そうなお年寄りがここまでやりきるのが痛快です。

「そなら、これはお礼がわりの誘拐か?」(笑) 

大誘拐 RAINBOW KIDS

大誘拐 RAINBOW KIDS