映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

吉田恵輔 監督「麦子さんと」2093本目

堀北真希ってほわっとしててかわいいんだけど、つかみどころがないなぁ。息が抜けてるというか、腹から声が出ないような。少女っぽい透明さ。これもいいんだけど、グッと腹の据わった演技をするようになるまで、この世界に居残ってくれてもよかったって気もします。

田舎のいろんな人たちに囲まれてみて、初めて見えてきた景色があったんだろう。いないと思っていた母って人から受け継いだ大事なお金で一番やりたいこと、今までやれなかったことが、声優の学校に入ること、で、いいのか若者。

ふんわりしてた彼女が、ふわっとお酒の力で心の中を話してしまったことで、全部が簡単にひっくり返るようなものなのか。若いとはいっても彼女の今まで生きてきた全部だ。親がいないことに食いついていじめてくる子は学校にいなかったのか。親がいないことで嫌な思いをしたり、なんで出ていったの、って恨んだりしなかったのか。あまりにふわっとしてる。あまりにふわっとしてたのに、腹にあったものをひっくり返して全部出すには、あのくらいの酔い方はあまりにも薄い。リアルのない優しい映画だなぁ。それもいいのかもしれないけど。

 

麦子さんと

麦子さんと