映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ニール・ジョーダン 監督「ことの終わり」2065本目

愛憎入り乱れる人間ドラマかな、と思ったら、愛のおとぎ話だった。

夫がいても誰かを好きになることはあるだろうけど、ここまで純粋に相手を思って身を引けるなら、なんで最初から付き合ったりするのかな、って気もする。誰かを一途に愛した人は、夫を愛さなくてもいいのかな。愛ってのは誰かを大切に思って大切にすることで、それは長年の暮らしから少しずつ生まれてくるもの、って最近は考えてた。「一目惚れ」という愛欲も愛のうちなんだろうか。素直に愛に生きられる人が、死という運命に逆らおうとするのはどういう心境なのか。どういう立場であっても、ふわっと好きになって一生愛し続けるような人間関係を持てる乗って、羨ましい気はします。

この映画の興味深いところは、「ネタバレ編」が途中に挟まっているという構成。これを挟んであとは、すこし魔女めいた女性の純愛の物語へと、映画が変化していきます。これって、女性目線のようでいてそうじゃなくて、「妖精のような女に会って愛しあったよ」という男同士の昔話みたいな世界なんだろうな。美しくて、ちょっとお腹が空く感じの映画でした。

ことの終わり (字幕版)

ことの終わり (字幕版)