映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

マイク・ニコルズ監督「キャッチ22」2063本目

1971年のアメリカ映画。

コメディでクレイジーな戦争映画ということで、名作と名高い「M★A★S★H」に類する作品と言われてるそうです。アート・ガーファンクルアンソニー・パーキンスマーティン・シーンオーソン・ウェルズまで出てる。MASHは朝鮮戦争もので、これはMASHの1年前に公開された映画で、第二次大戦もの。現場音が多くて、BGMが少ない。戦闘機が飛び交うノイズなんかもそのまま撮られていますね。

この映画は、正直、わたしには難しかった。タイトルや時系列の歪みの意味することも理解できなかったので、DVDに入ってる「マイク・ニコルズスティーブン・ソダーバーグによる解説」入りでもう1回見ました。それでやっとこの映画の構成が、ヨサリアンが帰国直前に何者かに刺された場面から、この戦場でのことを回想する形になっているとわかった始末です。

そう言われてみれば、ほぼ全場面に脈絡なく彼は登場しているし、各場面はちゃんと始まらずちゃんと終わらない。だって回想だから。要は、脇腹に致命傷をくらって、息絶えるまでの数分間、今までのことが走馬灯のように彼の脳裏を過ぎる、という場面ですよね。<以下突然ですがネタバレ>彼を刺したのがまさか女性(ヨサリアンがネイトリーを殺したと思い込んでいる、ネイトリーの恋人)だなんて、監督の口から聞くまで思わなかった。

1つの場面で、壁の写真がルーズベルトチャーチルスターリンと変わってるっていう小ネタとか、コメンタリーがなければ永遠に気づかなかった。ニコルズ監督は何度も「わかりやすさのために、役者の動き全体をカメラに収める努力をしなかったのは、不親切だった」と口にします。原作を読んで、もっと細かくこの映画を見られたら面白かったかな。今はもう、言葉による解説で納得して達成感しかないので、逆にこれは「映画の楽しみ」だっけ?という気もしてる・・・。

キャッチ22 (字幕版)

キャッチ22 (字幕版)