映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ルイス・ギルバート監督「アルフィー」2045本目

マイケル・ケインの若い頃、いいなぁ!スリムでインチキ臭くて、きれいで調子が良くて最低の優男。話しかけて欲しくないけど、ずっと遠くで見ていたい。ロンドン訛りも大変チャーミングです。

光源氏ばりのプレイボーイ、アルフィーは気ままに女性遍歴を重ね、首にならない程度に適当に仕事をこなし、しなやかにヒラヒラと舞うように生きています。「アルフィー」というのはアルフレッドのイギリスっぽい愛称なんだろうな。なんとなく軽い響き。 

この優男がどうも憎めないのは、非情だけど正直だからかな。悪いやつではなく、人の気持ちを慮る部分が生まれつき欠けてる。悪いやつじゃないから、子どもに対する愛情が心の中に生まれるし、失くした命に接して胸をしめつけられる。若いうちはともかく、アルフィーはその後どんな中年、どんな老人になっていくんでしょう。そんなこんな全部をひっくるめて、やっぱり見ている人は彼を嫌いになれないのでしょう。

そしてソニー・ロリンズのあまりにクールな音楽。最後の「アルフィー」と呼びかける歌は、なんとソニー&シェール時代のシェール。

音楽以外は特徴のないシンプルな映像、コックニーと二階建てバスと。うっとりするくらいロンドン的な作品で、こういう映画って不思議といつまでも頭のどこかに残るんですよね。アルフィーがスタスタと歩いていく姿とか声とか・・・。

アルフィー (1966) [DVD]

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