1966年の大映映画。
普通に、むかしの時代劇。このころの時代劇は、役者さんたちがまだ着物を着なれていて自然です。昔の日本の山々は、こういう少し濁った緑・茶系の色味だった、なんてことはないか。そうそう変わるわけないですね。当時の映画フィルムの色味なんだろうけど、妙に懐かしいような画面です。
そこに巨大な兵馬俑、じゃない、大魔神がぬおーっと立ち上がる。いやもともと立ってるけど、岩壁から抜け出て歩き始める。
時代劇としても、普通に見応えがあります。真剣で迫力のある演技、高田美和は博多人形みたいな美少女だし、悪党は見るからにタフだし。大魔神は、そこにいて違和感のないルックスだし、矢も鉄砲も受け付けないし、頭に棒が刺さってても、火を放たれても平気なのはハニワだから・・・。と、なんとなく納得しながら見られます。
しかし彼のトリガーポイントは何なのか。自分への敬意vs敵意でしょうか。いや・・・単に高田美和に惚れたか?(参考:キングコング)何らかの思いを遂げたあと、ハニワは土くれに還り、彼の魂は異次元へと旅立つのでした・・・。恋する男の物語、かな・・・。
いや面白かった。