映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

デイヴィッド・リンチ監督「マルホランド・ドライブ」1866本目

また見てみた。
これが私とデイヴィッド・リンチ監督との実質的な出会い。
だって私はこれよりずっと後になってから「ツイン・ピークス」を見たので。
そのツイン・ピークス、通しで1&2シリーズを見たのは去年で、第3シリーズを先月通しで見てみたら、改めてこの原点に戻りたくなりました。

リンチ慣れしてきたし、人物の区別もつくようになったし、今度はもっと監督に近づけた気がします。
この映画はとても哀しい、哀しい、愛の物語なんですね。人間って本当にバカで、救われないけど愛しい。
怖い映画、謎めいた映画、美しい映画、としか思わないで見ていたときは、そこまでたどり着けなかった。
リンチ監督は、やっぱりちょっと怖くて、でもなんだかすごく優しくて、本当に不思議な人だなぁ。

それにしても、16年前なのに、ナオミ・ワッツが今と同じルックスなのが驚きだ。
短い髪、体にぴったりした丸首のカーディガンまで。なんでこの人はいつもこういうGAPで売ってるようなカーディガンを着てるんだろう。

赤いカーテンの部屋もあるし、小人も出てくるし、ツイン・ピークスにハマった人なら自然に入っていけたんだろうな。それにしても、改めて、この映画の完成度というか純粋リンチ度は高いなと思う。TVシリーズにはどうしても、時間を持たせなきゃいけない場面があるし、視聴者やスポンサーの顔色を見ることもあるだろうけど、この映画は2時間半「前後」という幅のある時間の中で、好きなことだけをやった、という感じがします。

カミーラを演じたローラ・エレナ・ハリングは監督にとって、ツイン・ピークス3のモニカ・ベルッチみたいな「美人」なんだろうな。
他には、美術を担当したジャック・フィスクという人は、私がやはり大好きなブライアン・デ・パルマ監督の「ファントム・オブ・パラダイス」も担当したとわかって、ちょっとニヤリ。