映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ゴッドフリー・レジオ 監督「ポワカッツィ」1825本目

これは「ナコイカッツィ」と同じ時期に作られたのね。見る順番まちがえた。
日本未公開ということで、Kinenoteには2018年6月8日現在、レビューがまだ一つも載っていません。一番のりの快感。というか作品情報がほとんど載ってなかったので、英語版のWikipediaでなんとかチェック。

三部作のうち、2番目のこれを最後に見たわけですが、これは欧米人の第三世界に対する憧れが素直にそのままかき集められていて清々しいです。肌の浅黒い人たちが労働している様子は美しいし、アフリカの子どもたちのような歌声も張りがあります。

途中、美しい桜?の花、段々畑、などの風景もあって、「おや・・・これは・・・8Kサンプル映像集、みたいな趣き・・・」。で、その辺から音楽は映像に近いローカル音楽と離れて、いつものインストルメンタルになります。どの曲も明るい。音楽だけ欧米的で、なんとなく映像とフィットしない。この三部作を作った人たちは徹底的に欧米の文化が嫌いで、非欧米に心底憧れてるんだろうか。だったらもう、裸になって彼らと一緒に暮らすのが一番幸せなんじゃないだろうか・・・?