映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

トム・フォード監督「ノクターナル・アニマルズ」1808本目

ブワ!と息が止まる冒頭の映像。
ファッションデザイナーにとって、裸って何なんだろう。
テイストはデイヴィッド・リンチみたいだけど、根っこまで真っ暗で真っ黒なリンチの世界よりかすかに明るくて、まだ風通りがある感じがする。

どんな役をやってもどこか可愛くてイノセントなエイミー・アダムス
大柄で美形な男たち(モデルっぽいなぁ)。
で、ジェイク・ギレンホールでしょ?あの猟奇的俳優(いい意味で)(ってどういう意味だw)。

ボリュームがあり滑らかな裸や、”晒す”ということへの執着。いわゆる”美しいもの”に反する気持ち。
美意識というか、反意識というか、執念深い気持ちが詰まっているから、見応えがあるのかなと思います。
なぜならスクリーンに向かって観客は集中し、多くを求めて残酷なほど貪欲だから。

ただ・・・
最後の最後に向かって少しだけ失速する。
「ちゃんちゃん」って感じ。エイミー・アダムスの表情や仕草は、”小津映画の原節子のように”(って海外の日本映画ファンとかが言いそう)繊細だけど、観客の期待を包んで納めるには至ってないのです。
そこだけはマイナスカウントしてしまいました。