映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

新藤兼人監督「生きたい」1792本目

1999年作品。
新藤兼人作品をときどき一つずつ見るのが、ライフワークのようになってきてる。
DVDで見てるんだけど、音声レベルが低すぎて、いつもの倍にしても聞き取れないのって何だろう?

体が思うようにならなくなってきた老人を三國連太郎、その娘で躁鬱症状が激しい女性に大竹しのぶ
バー「ぺぺ・ル・モコ」のママに大谷直子、客の大学生は大森南朋で高校生は菊池百合子という本名の菊地凛子。という安定のメンバーです。

徳子=大竹しのぶが、友達=宮崎美子と飲みながら、躁→鬱になっていく演技は、大竹しのぶの真骨頂ですね。彼女が叫ぼうが泣こうが「それで親父さんは?」と満面の笑みの友達も、なんかすごいです。
「一枚のハガキ」の大竹しのぶは、作品に今ひとつ溶け込んでないような気がしてたんだけど、この映画では大活躍です。ちゃんとこういう作品もあったのか。

<以下ネタバレ>
この映画の面白いのは、老人が姥捨山伝説をアレンジしたお話を読んでいるところで、この物語の中では息子は一人で山を降りるようなのです。一方現実の世界では「現代の姥捨山」と彼が呼ぶ老人ホームから、老人は何と奪還されます。しかし戻ってきた家で娘は・・・。
というどんでん返しが面白い。

とにかく多作な監督で、それぞれの映画の中で何か訴えようとしてるのかな、と考えてみるんだけど、この映画の場合、昔と今の違いや予想外の結末の”面白さ”だけを求めたんだろうか?という印象もありました。
でも多分監督のせいではなく、全ての作品に同じような感動を求める私の方が欲張りなんだと思います・・・。

生きたい [DVD]

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