映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジョージ・マーシャル監督「砂塵」1785本目

1939年のアメリカ映画。
ディートリッヒ様38歳がカントリー歌って「イーーーヨッホウ!」とか言ってる!で、あだ名は「フレンチー」(ドイツ人なのに)。こんな映画撮っていいんですか(ハラハラ)
でも、西部の荒くれ者たちが集う酒場でも、ちゃんと人気者になる彼女。なぜかこれが違和感がないのがすごいです。(くりくりのロールだらけの頭もすごい)

そしてジェームズ・スチュアートが若すぎて(31歳)、ジェームズ・スチュアート・Jrか?と思ってしまうくらいです。同年制作作品の「スミス都へ行く」でも私、同じような感想を書いてますね(笑)。
しかしこの二人の組み合わせも意外だし、しかも西部劇ってのが可笑しい。もしかしてこの映画は「珍品」?
でもストーリーはシンプルだけどディートリッヒ歌姫とジェームズ・スチュアート保安官、脇を固める人たちのキャラもよく立っていて、じわっと味わい深い人情作品に仕上がっていて面白かったです。

Wikipediaによると日本でも1941年4月に公開されています。9月の第二次大戦の開戦のわずか5ヶ月前です。どんな風に日本の人たちはこの映画を楽しんだんだろうと考えると興味深いですね。