映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

アルフレッド・ヒッチコック監督「私は告白する」1780本目

1953年、もうすぐフルカラーの映画が出てくるぞ、という時代の前夜。
なぜかこのDVDだけなかなかレンタルできず(在庫が少なかった?)、やっと今日届きました。
胃が痛くなるヒッチコックの世界の、かなり典型的な作品だと思います。
つまり、見てて辛い、でも見ずにいられない。

教会の告解って悪い告白しか来ないわけで、その守秘はフィクション創作者にはゾクゾクするような設定になります。白黒フィルムの中のケベックの風景も、キリコの絵みたいに鋭い。

でも、筋はそれほどスリリングには感じなかったな。生きるか死ぬか、やるかやられるか、という緊迫の場面は多くないし長くもない。最後の場面は何人もの刑事たち(証人・兼・ボディガード)に伴われて、とても安全です。

神父は本当に、セリフの少ない主役だなぁ。「聞く」こと、「黙る」ことが彼の役割だから。
黙ってまっすぐ何かを見つめてる。その空中に神が見えるのか?

私は告白する [DVD] FRT-044

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