映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

リチャード・ロンクレイン監督「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」1754本目

原題は「5 flights up」。5階って意味らしい。エレベーターがなく階段を5階まで上がる、っていう意味もあるのかな。
ニューヨークのブルックリンって東京だとどこだろう。代官山?昔は都心から遠く離れたところだったけど、今はすっかりオシャレな街に変貌。
この映画の面白いところって色々あって、

ダイアン・キートンモーガン・フリーマンの今の魅力ありきで、彼らの若い頃の出会いと、そこから現在までの二人を追っかけるように描いているところ
*ニューヨークで家を売るのって、会社というより個人のエージェントが間に入って、まだ住んでいるうちに「オープンハウス」をやってどんどん知らない人たちがやってきて、入札形式で決めるんだけど、それに「心のこもったお手紙」を添えてアピールしたりするのも面白い。実際エージェントってこういう女性が多いのかしら?
*ニューヨークでペットが病気になると、こ〜んなにお金がかかって、こんな風に手術前後ペットに会えなかったりするのか。

などなど。

主役の二人の人間的な魅力がほんとすごいと思うんだけど、この映画全体が、6〜7割方彼らの魅力に乗っかってる気もするんだよなぁ。あまりにも、いつものモーガン・フリーマンダイアン・キートンすぎて(どの映画でもそうだけどさ)。今の年齢のこの二人をマンハッタンのエレベーターのない5階にあるマンションに置いてみたら、どうだろう?という設定までできたら、この映画はやっぱり7割方もう完成してる気がしてならないのです。

あ、メガネの女の子が残りのうち1割。