映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

三島有紀子監督「幼な子われらに生まれ」1748本目

あんまり心を打たれなかったな・・・。
他の人の評価はかなり高いのに。
家族を持たないとぴんと来ないのかな。

一緒にレンタルしたのが(名画座の二本立てみたいな感じ)「マンチェスター・バイ・ザ・シー」で、あっちでは主人公のかつての幼子たちが・・・(伏字)という憂き目にあうのを見せつけられたので、浅野忠信家の子どもたちは「甘えて悪意をぶつけられる相手がたくさんいる、希望いっぱいの子たち」のようにも感じられてしまいます。
ほんとに、「あんたなんか大嫌い」って言わせてくれる相手がいるのって、すごく幸せなことなんだと思うよ。

それにしても、クドカンってほんと役者としても素晴らしいですね。
心底ダメで、そのおかげでこんなんなっちゃってるダメ男を演じて、ためらいの一つも感じさせません。
そしてダメ男ほど、情けが深い。思いが重すぎてうまく生きられないのがコイツだ。
キレイでいい感じだけどちょっと重い(それほどでもないけど)女性を演じた田中麗奈も、とてもうまいです。

こういう映画に意義があると感じるのは、家庭が密室だからだな、と思う。特に子供たちにとって。
相手をがっちり抱き留めて殴り続けるみたいな親密さ。早く外に出ちゃえば、一人より家の方がそれでもよかったと気づくかもしれないのにね。