映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ 監督「ブレードランナー2049」1714本目

最近ほんと映画館でよく映画見るなぁ。
私は理解力が低いからか、DVDでなんども映画を見直す方が気楽なんだけど、最近は必ず新作が見たい監督も増えてきたし、DVDになるのを待てないことが多くなりました。
この映画は見逃したかな〜と思ってたけど、最近は映画館が増えたし、夜遅くだけ上映を続けてる作品をこうやって見られたりするので嬉しいです。

さて映画についてですが、趣味のいい作品でした。面白かったけど、ド派手というより品のいいミニマルな美術で、繊細で情緒的。歌舞伎町っぽいオリジナルの世界を期待しすぎない方がいいかも。見終わってから、この監督の映画見たことあったっけ?とチェックしたら、最近見て意外とよかった「複製された男」「メッセージ」と、およそリドリー・スコットとはかけ離れた、哲学的な世界にも近い映画を作る監督というイメージでした。スコット監督があえてこの新進気鋭の監督を選んだことが興味深いです。(こういう映画が本当は作りたかったのかな)

ライアン・ゴスリングいいですね。バーチャル彼女を演じたアナ・デ・アルマス はキューバの女優さんらしい。可愛くて、愛される女性像にはまっていました。ハリソン・フォード75歳はさすがにおじいさん感が出てきました(スターウォーズマーク・ハミルはまだ66歳なので現役感があったかな)が、レジェンドの登場に気分は上がりました。

長い映画だけど、ラストシーンだけはちょっと長すぎじゃないかなー。この静けさ、長さ、がヴィルヌーヴ監督らしさなのかもしれませんが。