映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ウェイン・ワン監督「ジョイ・ラック・クラブ」2023本目

1993年の作品。小説の翻訳を当時読んだ記憶があるけど、まだ私も小娘だったので、この中で語られる母の世代の苦労を見てひどく衝撃を受けつつ、 移民の彼女たちが「喜福会」という仲良しグループを作って麻雀にいそしむのに憧れもしました。最近は「クレイジー・リッチ!」について語るときに、これ以来の25年ぶりのアジア人だけのハリウッド映画、という文脈で言及されることがあるけど、ハリウッドでアジア人の映画を作ってくれなくてもいいと思う・・。(ボリウッドに憧れたアメリカ人がインドで映画監督になってもいいけどならなくてもいい、というのと同じくらい)

25年前のアメリカ人はまだスシを食べつけなくて箸づかいが下手だ。今はそこそこのインテリでアジア料理を食べないアメリカ人なんていない。母の世代は今生きてたら100歳近いのでほとんど他界してしまって、もう娘たちに昔の苦労を語ることもないだろう。この映画って、ハリウッドのフォーマットで昔の中国の女性たちの苦労を彼女たち自身が語る(原作も監督も中国系の女性)、今では作れない映画なんじゃないかなと思います。

願望もだいぶ入ってるんだろうけど、母娘の絆の強さってすごいですね。韓国映画でも近い感じを受けることがあるけど、日本だけ東アジア三国のなかでちょっと違う変化をしてきた気もするな・・・。