映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

スティーヴン・ソダーバーグ監督「セックスと嘘とビデオテープ」1999本目

ソダーバーグ監督の初長編作品。1989年ってもう30年前ですね。

この監督の作品って意外とちゃんと見てないんだけど、アクション映画が多いイメージがあるので、この映画みたいな人間どうしのせめぎあいのドラマはちょっと意外。

「ビデオテープ」がスマホの中の動画ライブラリでも構わない。多分今でも、気楽に自撮りや友達を撮る人でも、改めてカメラに向かって自分の性体験を話してくれと言われて緊張しない人はいないと思う。カメラは、凶器とまでは言わないまでも、攻撃の道具だと思うし、カメラを相手に向けた人は虎の威を借る狐だ。だから見る人は、撮られた無防備な映像に狩猟心を掻き立てられる。

実はアンディ・マクドウェルもジェームズ・スペイダーも、私はあんまり好きじゃないんだ。作り笑いがうますぎて、本当は融通を利かせない人なんじゃないかなという気がして。この映画ではそんな彼らの違和感を掘り下げたようで、すごいな。

姉の夫を寝とること自体、なんとも気持ちが悪いけど、それで得られる優越感を快感と感じてる人って本当にケモノだなぁと思ってしまう。優越感めあてに誘惑されてホイホイ乗っかる夫もばかだけど、そんな妹と姉が仲直りしようとするなんて、それはフィクションじゃないか・・・と思ってしまう。この辺の感覚は人によって違うんだろうけどね。

みんなが腹に溜めていたものを吐き出してスカーっとして終わるので、見終わったときの感覚は、やたらと爽やかだけど、本当にそれで終わりかー?