映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジョセフ・L・マンキーウィッツ監督「クレオパトラ」1997本目

1963年のアメリカ映画。だけどアメリカという国がまだない頃の、ヨーロッパ、アフリカ、中東のお話だし、主役のクレオパトラエリザベス・テイラー)もカエサル(レックス・ハリソン)もアントニウスリチャード・バートン)も教科書みたいなクイーンズ・イングリッシュなので、イギリス映画かな?と一瞬思う。(こういう英語を上品、高貴、ちょっと気取ってる・・・と感じてしまうのはなぜなんだろう?)

映画全体は、豪華に丁寧に、史実と言われていることをなぞっていて歴史の勉強にもなるような作品でした。

この映画は、4時間8分もあります。インターミッションをはさんで前半はクレオパトラカエサル、後半はクレオパトラアントニウスというクレオパトラ特集。特撮は多少はあったかもしれないけど、CGがない時代だから、たいがい実写。内容的にも大河ドラマって感じ。これを見ていて思い出したのはテレビで10年くらい前にやった「坂の上の雲」だな。90分x3回=4時間半、日露戦争を描くためにロシアの絢爛豪華な舞踏会も再現した。・・・というのと、ボリューム感やお金のかけ方が似てる。私の体力では、映画館で通しで見るのは辛いので、テレビ放送を録画して少しずつ見るのがちょうどよかったです。

クレオパトラという人は、「絶世の美女」というよりファム・ファタール兼大物政治家だったんだろうか。ってほんとはどんな容貌だったんだろう。権力者たちは彼女の何に振り回されたんだろう。彼女は「エジプト」という領地そのものだから、欲しくて当たり前ではあるけど・・・。

エリザベス・テイラーって少し肌が浅黒くてエキゾチックだからぴったりだと思うけど、民族的には違うよなぁ。それにしても、エリザベス・テイラーってすごいなぁ。美人を美人たらしめているのは、魂の強さ?と思うくらいどっしりと芯が太くて存在感が重い。重力に引き込まれそうな迫力があります。 少女時代がいちばん重くて、晩年は明るい人って感じだった気がします。不思議・・・。