映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ハロルド・レイミス 監督「恋はデジャ・ブ」1990本目

原題は、舞台となる記念日「グラウンドホッグ・デイ」(本当にあるんだな、そういう行事が)。「恋はデジャ・ブ」という邦題は、ループする1日を恋をしながら繰り返すという意味かな。間違ってない。

ジャケット写真を見たらトム・ハンクスの映画だ。こんな映画借りたっけ?と思ってよーく見たらトム・ハンクスじゃなくてビル・マーレイだった。似てたっけ?

監督のハロルド・レイミスというのはゴーストバスターズの一人ですね。出演もしてる。(外科医の役だけど、こんなに貫禄あったっけ?)

結局彼は何回グラウンドホッグ・デイを繰り返すのかな?3回目でとうとう中継を放り出してダイナーへ。狼藉の限りを尽くして留置所に入れられても、朝起きるとまた・・・。

世の中にあまたあるループものの中でも、主人公が状況を利用する〜ヤケクソになる〜なんども自殺を試みる〜達観する〜精進を始める、といった積み重ねが、よく練られていて濃いですね。だんだんピアノが上手くなったりするあたり、なるほどそうきたか・・・。そしてだんだん、スーパーマンバットマン+ミュージシャンなどなど、要するにスーパーヒーロー化していくフィル。

「輪廻転生」みたいですね。人は生まれ変わるたびに、やけになったり一生懸命頑張ったり、なんども達観したり、そうやって少しずつ積み重ねていって賢くなっていく、みたいな。ビル・マーレイの態度?演技?はいつものようにチャラいんだけど、どこかすごく深い映画でした。

それにしてもグラウンドホッグのフィル、可愛い・・・。(ふがふが・・・)

恋はデジャ・ブ (字幕版)

恋はデジャ・ブ (字幕版)