映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジュリア・ロクテフ 監督「ロンリエスト・プラネット 孤独な惑星」1957本目

ガエル・ガルシア・ベルナル君と彼女が旅しているのは地球の上のどこだろう?ジョージアかな(アメリカの州じゃなくてコーカサス三国。元「グルジア」)。通貨単位が「ラリ」だし、ありがとうが「ガーマルチョパ」だし。だいぶ進んだところでガイドが「グルジア」って言ってますね。私の行ってみたい国の一つ。この映画を理解する上でまず、「ロンリー・プラネット」というのが「地球の歩き方」みたいな有名な旅行ガイド本のことだということを知っておくといいと思います。世界中のガイドブックを発行してて、バックパッカーに人気。つまり「ロンリエスト・プラネット」というのは、語義的にではないけど、「地球の果ての果て」みたいなニュアンスで使われているんじゃないかなぁ。

ガエル君はメキシコ人で、赤毛の彼女はドイツ人でしょうか。アメリカ・ドイツ合作映画だもんね。この組み合わせのカップルも比較的珍しいと思うけど、その二人がジョージアを旅してるというのは、どちらから見ても相当エキゾチックで、地の果てと言えそう。

私みたいな者には、何の説明もなくこの映画をただ見ることは、行先を知らずに外国に連れて行ってもらってるようでなかなか楽しい。ガイドが中国の医者の去勢みたいな訳のわからない話をし続けるのも、なんとなくありそうな話で可笑しい。この映画、台本なしで撮ったロードムービーかしら。

エルサルバドルアルメニアキューバキルギス(英語では「キルギスタン」)にも行ったけど、ブータンシエラレオネトルクメニスタンには行ってない」・・・なるほど。

二人は旅先で知り合ったのかなー。彼女は彼にスペイン語の活用を教わりながらコーカサスを歩く。現地ガイドを含む3人の共通語は英語だけ。ガイドは「ビッチ」と「ビーチ」の発音を区別できなくて大笑い。そんな他愛ない会話をしながら焚き火を囲む。

楽しいことだけじゃなくて、人里離れた山野を歩いているといきなり山賊(一部こども)に銃を突きつけられて、パートナーの本性をかいま見たりもする。歩いても歩いても一向に風景が変わらないゴツゴツの草原に、だんだん飽き飽きもしてくる。(ジョージアのどこ歩いてるんだろうね)旅行ってそうだよね・・・「成田離婚」って言葉もあるしね・・・。

この映画、バックパッカーバックパッカーをやってみたい人向け。HISのロビーとかで流すのがベストか?元バックパッカーは、「こんなもんよ旅なんて」、でも憧れる人には「そこがいいんだよ」と思える映画だと思います。