映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

マーティン・スコセッシ 監督「グッドフェローズ」1948本目

2年前にも見たのに、なんで忘れてたんだろう?まっさらな気持ちでもう一度・・・

なんともリアルなマフィア物語。主役のレイ・リオッタは、普通っぽくも見えるけど肝の太い若い男、という役どころを見事に演じていますね。なんとなくホアキン・フェニックスにちょっと似てる?

ロバート・デニーロにやけに期待して見てたのですが、彼は抑えるところは抑える人なので、助演男優に徹しています。(「未来世紀ブラジル」の配管工のときみたいに)

脇の甘いお調子者の「ポーリー」を演じたポール・ソルヴィノ、声もいいんですよね、フランキー・ヴァリみたいに高いトーンで。イタリアン・マフィアにはこういう声のこういうキャラの男がやっぱりいてほしい。

この映画って、ずっとヘンリー・ヒルと妻のカレンの独白で語られるんですよね。その構成がなに?ドキュメンタリーふう?でなんか面白いです。

しかし・・・犯罪をここまで楽しんで大事件を起こせる人たちの神経ってすごい。 何も怖いものとかないのかな。これだけの度胸があれば、起業してたくさん株式を発行して一般大衆から膨大な借金をするのも平気だろうな。もっといいことにその度胸を使えばいいのに・・・。なんてのは最も無粋なコメントですね・・・

2回見たので、彼らの「グッドフェラ」仲間の契りはまさに義兄弟で、女子供は(大事ではあるけど)二の次だったんだなぁとわかります。

音楽がやっぱりこだわってますよね。ストーンズとか「レイラ」の最後の部分とか、ジョージ・ハリスンのソロとか・・・ロックというのもスコセッシ監督にとってはマフィア同様、血湧き肉躍るものなのかな。

グッドフェローズ (字幕版)

グッドフェローズ (字幕版)