ああっ、可愛い。しょっぱなからピンクの壁の前に可愛い少年と少女、名前がムーニーとスクーティですよ。なんというチャーミングな世界。駆けていくこの子たちのバックに「Celebration」。スマホだけで撮ったという前作「タンジェリン」より洗練された映像。
ピンクの壁や屋台で流れるサルサ、キューバっぽいのはフロリダがキューバと目と鼻の先だからかな。フロリダのディズニーワールドに行った時、すごく庶民的な家族づれが多かったからか、この映画に出てくる人たちには違和感がない。
落ち着いて考えてみると、この映画って「万引き家族」と似てるね、invisible peopleだもんね。日本からディズニーワールドに出かけてもなかなか目につかない。東京スカイツリーに出かけても万引き家族には気づかない。
どこでどういう暮らしをしていても、できるだけ自分らしくいようとする人たちは、こんなにピカピカに美しい。多分、ムーニーたちが身近にいたら、あまりのお行儀の悪さに毎日のように切れてしまうと思うけど、やっぱりたまらなく可愛くて素敵です。
そして何よりこの映画は、ショーン・ベイカー監督にInstagramで発見されたブリア・ヴェネイトっていうびっくりするくらい素敵な素人のおかげで、忘れられない映像を見せてくれました・・・。
<以下ネタバレ>
おとなしくて受け身だったジャンシーが最後に覚悟を決めて、泣きじゃくるムーニーと二人で魔法の国に旅立つのが、最高に可愛い。