1988年の作品。30年も前だ。
この映画、当時も見た覚えがある。桂枝雀が大好きだったからかなぁ。
改めて数十年ぶりに見てみると、松田洋治の演技は確かに天才的。才気走った少年という役にぴったりですね。セクシーで鋭くて悪い大人の男の役をやるようになるかなと思ってたけど、今も少年っぽいところがあって、むしろ可愛い感じがしますね。枝雀も予想を超えて良いです。彼の可愛らしさ・・・張り付いたような笑顔、時折見せる怖さ、あぶらぎった表情もいい。モヨ子役の三沢恵里という子も、この役にぴったりの妹的な可愛らしさや幼さがあります。
話の運び方は今見ると「マルホランド・ドライブ」とか「インランド・エンパイア」とかのデイヴィッド・リンチ作品を思い起こさせるところがありますね。時間軸が行ったり来たりして、何が現実で何が妄想かよくわからなくなる感じ。
桂枝雀と松田洋治の怪演だけでも見る価値のある映画だと思いますが、夢オチにしたのは時代の要請(そうしないとオチが着かないと感じるくらい、他の映画は皆キレイにオチがついてた時代)だったのかなぁ。
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