どどーん、と、モスフィルムの銅像から始まると、ワクワクしてきます。
ヨーロッパはアメリカ的なものごとと比べて、日本では馴染みのない匂いみたいなものがあるけど、中でも旧ソビエトの香りのかぐわしさといったら。
しかしこの映画短いな!46分って!
タルコフスキー大先生の学生時代のデビュー作だそうで。
いきなり部屋の壁の色がとっても青いし、頭をスカーフで覆った女性がちらほら通るし、昔のウルトラマンみたいな(時代的には近い)単純な映像効果も趣があります。川とかグラスに不必要に注がれている水の表面がピチャピチャとさざなみで揺れたり、しずくがポタっとくるのが、相変わらず何とも苦手・・・(多分私には「水難の相」がある、かも)
レッスンが終わるのを待つ少女の前を、斜めに駆け抜ける猫とか。学生ばなれしたカメラワークの美しさが目立ちます。(タルコフスキーが自分で撮ってるわけではないとはいえ)
しかし、バイオリンを習っているブルジョアくんと、道路をローラーで慣らす労働者って、ソ連はそういう階級を無くした共産主義国じゃなかったっけ。階級にこだわる母や子供たちを批判する映画か?いや、7歳の坊やだもの、母親は知らないおじさんに着いてっちゃダメって当然言うよな。この子の人生の1日に起きた、ちょっと胸が高鳴る出来事のお話・・・と思って、一緒に夢見ればいいのかなと思います。
私ロシア好きかも・・・(今頃初めて気づく)
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