映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジェイ・ローチ 監督「奇人たちの晩餐会USA」1607本目

本家フランス映画のリメイク。これは2010年の制作だそうです。
冒頭とか設定とかが違う。パーティの主催者ではなくて、ハイソなグループに入りたい男の上昇志向がポイントになってる。まだ結婚してなくて、ほぼ婚約者vs一度過ちを犯した昔の女、という形。(オリジナルでは妻と長年の愛人)腰痛がオリジナルではずっと続くけど、US版ではすぐ治る。
わざわざ変えた設定がそれほどしっくり来なくて、なんで変えたのかな〜と思ってしまいます。

主役のおバカさんのキャラクターも全然違う。なんか可愛くない。彼の趣味はマッチ棒でエッフェル塔を作ることではなく、ネズミの剥製で名画のパロディを作ること。
なんか全体に残念な感じで、おバカになりきれない感じの映画なんだなー。「ハングオーバー!」みたいな元気おバカさんがアメリカンっぽくて可愛いのに。

妻、じゃなくて彼女が逃げ込んだと思われる男の家というのがジャングルみたいで、笑えなくもないけど演出が重い。いっそのこと、もっとB級ムードをかもし出してくれたら・・・。

あ、この感じ。晩餐会でおバカさんたちを笑う彼らは、アメリカン・アイドルの審査員に似ている。