映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

トニー・リチャードソン 監督「長距離走者(ランナー)の孤独」1595本目

1962年、ずいぶん昔の映画なんだなぁ。
これもVHS以降ソフト化されてなくて、見るのが非常に難しい映画だったんだけど、渋谷のツタヤでVHSを借りました。
白黒の画面の中の、スカした不良少年たちの表情、なんかジム・ジャームッシュの映画みたいだわ。
・・・えっ!この不良少年、トム・コートネイ 、「さざなみ」のシャーロット・ランプリングの旦那!?53年も経てばそりゃ変わるわなぁ・・・。この映画の中では、まるでパブで演奏して歩いてるベーシスト(ウィルコジョンソンか)みたいな面構えで、少年なのに初々しさがカケラもありません。いいなぁ。

だいたい、「感化院」と名門学校とのマラソン大会って、悪趣味だよね。どっちが勝ってもなんとも言えない感じ。<以下ネタバレ>ゴール前の、上がった息がおさまっても立ち尽くして薄笑いのスミス。何もしないという抵抗がもたらす、強い”ざまあみろ感”。このくらい、やったらいいのです。このくらいでなんとかなってるから、トラックを飛ばして片っ端から人を跳ねたりせずに済んでるのです。このラストにカタルシスを感じる私も、知らず知らずのうちにいろいろ溜まってるのかもな・・・。