映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ダニエル・エスピノーサ 監督「チャイルド44 森に消えた子供たち」1447本目

謎解きの要素がもっとある作品かと思ってたんだけど、ソビエトをめぐる戦争小説、という印象でした。
せっかくのトム・ハーディノオミ・ラパスゲイリー・オールドマンヴァンサン・カッセル が、チャーミングではあるけど、いろんな行動を、そうしなければならない切迫感が伝わってこなかった。せっかくのリドリー・スコットなのに!(思い返してみると、ブレードランナーも必然性は何もない映画だったかもなぁ)

線路上での犯罪、少年をターゲットとした犯罪、44連続の犯罪・・・どのシーケンスも、なんの必然性も見せてくれない。そもそも、なぜトム・ハーディノオミ・ラパスなのかという必然性も腹に落ちないままだった。
きれいにまとまった映画なんか作りたかったわけじゃないだろうに。ううむ。。