映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ブランドン・ローパー 監督「A Film About Coffee」1430本目

コーヒーが飲みたくなる映画。
シングルオリジンのスペシャルティコーヒーは、昔から日本の「純喫茶」で追求されていたものだけど、日本のメンタリティだと産地各地に赴いて現地の作業者たちとコーヒーを酌み交わして談義したり、一緒に極めていこうというコラボをする…というコロニアル(ただし、上下関係を感じさせない)なマインドはあまりなかったかもしれません。現地産品の開発も行う商社的なフットワークが、アメリカ産のスペシャルティコーヒーの新しさなのかな、と思いました。

映画の中で紹介されている中で、日本でも飲めるお店がいくつかあるのですが、Blue Bottle CoffeeやFuglenのほかにBear Pond Espressoっていうマニアックなバリスタ田中氏のいるカフェが紹介されてて、思わず行っちゃいましたよ。渋谷店でも下北沢店でも、この映画の告知が張ってありました。
そして装飾が何一つない下北沢店の簡素なカウンター内(お客さんは私以外みんな外国人!)では、田中氏自身が目をぎらぎらさせてエスプレッソを淹れつづけています。私は彼が考案した「Poke」というフィルターで淹れたコーヒー(あえてエスプレッソでなく)を飲んでみましたが、雑味がまったくないまろやかなコーヒーでちょっと新鮮でした。

A Film About Coffee(ア・フィルム・アバウト・コーヒー) [DVD]

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