映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

相米慎二 監督「東京上空いらっしゃいませ」1353本目

1990年の作品。
この映画ずっと見たかったんだ。レンタルで見つからないし、Amazonではプレミアついてるし。
ありがとうBSプレミアムシネマ。

いいなぁ、なんともいえない、この時代の空気。
バブルがはじける直前の、浮わついてキラキラしてて刹那的な、張り詰めた夕暮れみたいな空気。
この時代を知らない人たちにも、伝わるのかな?

とんがってて可愛い牧瀬里穂、やらしい鶴瓶、若々しい中井貴一出門英はこれが遺作。すごく昔って感じがします。牧瀬里穂が、やたらといつも大声でしゃべるのが、すごく可愛いですね。こうだったなぁ、この子の若いころ。グリーンのタートルネックと花柄の白のパンツも可愛い。
バイト先はデイリークイーンだし。
彼女が最後まで、まったく情緒的にならないところがとてもいいんですね。
このくらいの年齢の女の子って、世をはかなんだりしないでちゃんと笑うべきところを笑えたりする、それがいいんだ。

あー、本当に見られてよかった、この映画。