ウベルト・パゾリーニ 監督「おみおくりの作法」1260本目

え、この映画号泣しませんでした?(←ほかの人たちの感想を読みながら)
なんか、北のほうのヨーロッパの、ぽーっとしてほんわかした映画で、オチがなかったり薄いハッピーエンドだったりするんだろうな、と思って見ていたので、ラストの重さに泣けて仕方ありませんでした。
私だけかもしれないけど、「号泣するラスト、ベストテン」の中に入りそうな勢いです。

<以下ネタバレ>

静かにひたすらに、亡くなった人たちのことを思って働いてきた間、自分のことなんて何も考えなかったからずっとひとりぼっちだった。自分が亡くなったときに弔ってくれる人がいないことを彼はよーくわかってたはずで、亡くなった人たちのことが他人事と思えなかったんだろうね。
その優しさは、彼に何かのメリットとして返って来ることはなかったけど・・・なかったけど・・・。うう。

冷たい世間の風と、目に見えないぬくもり。
誰も一人で死ぬ中年男のことなんか気にかけちゃいないし、弔いに来る人もいない。だけど葬式に何人来たかでその人の人生が計れるわけじゃないよ。彼のやった仕事は美しかったし、遠くから集まってきた家族や仲間たちの中に、いいものを残していった。だからそれでいい、もういい。って思いたくなる、映画でした。ぐすん。