映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

溝口健二 監督「祇園囃子」1191本目

1953年の作品。
溝口健二の美しく、はかない世界です。
木暮実千代が舞妓はんのお姉はんで、若尾文子が妹はん、まだ17歳で修行を始めて1年のうぶな少女です。
家庭に恵まれない女性たちが駆け込む置屋があり、その世界の理不尽なルールに反発してみても、そのうち巻き込まれていくだけ。。。だって、そうやって生きるしかないから。

男の名誉欲や金銭欲が、女の性を道具として取引される世界。フィクションじゃなくてちょっと昔の日本・・・。
昔ってひどかったよなぁ、切ないよ・・・と、今の安全な場所から遠くを眺めるようにコメントして済ませようかと思ったけど、今でもまったくなくなったわけじゃないか。。。
でも、理不尽さが完全に消滅した世界ってのも存在しないんだよなぁ。どの世界にもいる、傷つきながらも健気に生きる人々の美しさを描く監督なんだな。

切ない気持ちになるけど、美しく胸を打つ映画でした・・・。
それにしても木暮実千代、美しい!
若尾文子、可愛い!この人が現役で今も女優をやってて、今もあんなに美しいなんて、すごいです!