あでやかな美しさ。
和の色彩豊かな着物、花火、昔の化粧と大きな髷とお歯黒。
そうとうクラシックなしつらえで、なかなか見られない日本の美がたっぷりの佳作。
五社監督の最後の監督作品なんですね。なるほどの完成度。
樋口可南子が繊細でお人形みたい。藤谷美和子は可愛い不思議ちゃんだ。堤真一は、まだガハハハ〜って笑わない頃の、初々しい若者です。
しかし歌舞伎のタイトルってすごいね。円谷プロの怪獣映画もびっくりだ。
センセーショナルなゴシップ雑誌みたいなものだったのかな。でも、タイトルで引きつけておいて、物語はいたって真剣で、人の情念を描いて胸を打つんですね。そのセンスが新鮮です。
この映画もDVDになってないので、貴重なものがテレビ(BSフジ)で見られてよかった!