映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ヌリ・ビルゲ・ジェイラン 監督「雪の轍」1182本目

トルコ映画ってのは、こんなに老成してるのか。「サイの季節」もイランとトルコの映画らしいし、映画業界の成熟を感じますね。
これは家族のあいだのつながりや、人間の強さと弱さと・・・言葉で言うことと心の中にあること、をキリキリと深く踏み込んで描いた作品。

誰もがちょっと嫌なやつで、誰もがすごく傷ついてる。人を傷つけずにいられなくなってる。
みんなが同じような言葉で相手を攻撃して、同じような言葉で応戦するのがおかしいんだよね。
といっても、とても笑えるようなものじゃない。言われたのが自分だったら、胸をえぐられて、反論できずにただ涙をポロポロ流してしまいそうなくらい。
みんなをすごく公平に描けてるところが、監督が大人だなーと感じさせる。
お互いに少し甘えて、優しく赦して、受け止めてつなぎとめる・・・そんな人間関係が作れたらいい。と思います。