映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

バフマン・ゴバディ 監督「サイの季節」1181本目

詩人と運転手の現在の姿が、どっちがどっちかわからなくなっちゃって、がんばって見たけどちょっと混乱した。
しかしストーリーはわかった。
革命・・・がすべての原因で、それだけなのかな。これは才能と愛のあふれるカップルに横恋慕した男の執念の物語だから、結局は人間ドラマなんじゃないか?革命がなければ、平和を利用したかもしれない。なにか別のことや、この後カップルに訪れる倦怠期を利用したかもしれない。だからこそ普遍的で、しみじみと切ない気持ちになりました。

イラン人女優さんキレイだなぁ、モニカベルッチそっくり、と思ったら、まさかの本人!ペルシャ語がしゃべれるらしいけど、なんでだろう。彼女が出演したのは、推薦人?のマーティン・スコセッシのイタリアつながりかな。

画面が全体的に半セピア色で、構図もとても美しい。この美しい画面を見ているだけで引き込まれる。
サイが象徴するものまで理解できなかったけど、素敵な映画でした。