映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ニール・ブロムカンプ監督「第9地区」1178本目

すごく面白い!
人間と同じ大きさの、難民化したエイリアン。感染してエイリアン化する普通の男。
肌の色の違う人間のギャング。天才科学者のエイリアン少年。そんなSFマンガみたいな世界観を、ドキュメンタリーとして撮る!という設定。これ、いい発想だぜーとか言って面白がって撮り始めたんじゃないかと思うけど、作ってみたら多分予想より面白くなったんじゃないかな。とても新しい。ドキュメンタリーとして流すから展開がぽんぽんと早い。
CGもよくできてるんだけど、本物らしく見せようとするより、本物を報道するというしつらえで撮ってあるから、リアルさ3割くらい増しになってます。

エビって呼ばれるエイリアン、その蔑称は見てるこっちとしても胸が痛くなるくらいヒドイよ。
見たこともない姿のエイリアンに、すごく普通のアメリカ人みたいな「クリストファー・ジョンソン」って名前を与えるなんてのも、すごく悪趣味。
人間の残酷さや身勝手さを見せつけられて、嫌な気持ちになってしまいます。
エビなら蹂躙してもいいのか?

去っていった彼らの宇宙船が、いつか戻ってきて「難民」をみんな連れて帰ってあげればいいのに。