映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ヴィム・ヴェンダース監督「パレルモ・シューティング」1097本目

ユニーク、興味深いという意味で面白い映画でした。
中世のようなシチリア島パレルモの町に写真を撮りに来たカメラマン。彼は疲労しすぎて幻想をみているのか?
ほとんどSFといえる作品なんだけど、あまりに現実的なのでほぼドラマとして見てしまいます。その辺の、現実世界とあっちの世界の扱い方が「ベルリン天使の詩」と似てる。

カメラマンとデニス・ホッパー(死神というよりデニスホッパー)との邂逅の場面、デニスホッパーの美しいグリーンの瞳がこの映画でも天使のように澄んでいて、なんだかうっとり・・・・。なんでしょう、特にファンでもないのに。

えもいわれない不思議な美しさのある映画だったなぁ。