映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

園子温監督「新宿スワン」980本目

民法深夜に、おっぱいなどたまに見せつつ流すドラマのような題材だけど、そういうシーンはナシ。
暴力も、アクションは激しいけど「それやばいでしょう!」といういつもの園子温の”やりすぎ感”は、ありません。
物足りないというより、枠組みが以外と厳しい感じで、それでも面白く作れたのは監督のウデなんじゃないかな、と思います。違う監督だったら、多分見てません。

綾野剛の、きたない金髪で頭悪そうだけどハートの熱いスカウトマンの演技、可愛くてたまりません。
伊勢谷友介はカッコよすぎる。山田孝之は最低すぎ(最大の褒め言葉)。
沢尻エリカは全く歳をとらず、真野恵里奈もあいかわらずカワイイけど、この映画は基本的に、すぐ争う短絡な男たちの映画。女性は(私も含めて)「男ってほんとバカね〜」とか言って見てればいいんだと思います(愛を込めて)。

ところでこの映画は、オープンしたてのTOHOシネマズ新宿で見ることをオススメします。なにしろロケーションが歌舞伎町ど真ん中、コマ劇場跡地ですから、気分が30%くらいアップすること必至。私は日曜の朝に見てしまったけど、できれば夜に。終わってからすずやのとんかつ茶漬けでも…と思ったら、ビルが取り壊されててなかったのが残念でした…。