映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジョエル・コーエン イーサン・コーエン 監督「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」801本目

面白い。確かに、普通に流れていく時間が微妙〜に可笑しい、コーエン兄弟の世界。なんだけど、つい先を読みすぎてしまってフルには楽しめなかったかな。猫の顛末とか…ジーンの枕営業とか…。”宇宙に行きたくないよ、ケネディ”の歌も、いかにもだなぁとか思ってしまって。
普段DVDで映画を見ることが多いもので、映画館に行くと期待値が上がりすぎてしまうのかもしれません。

オチがあるような、振り出しに戻っただけのような結末だし、どっかんどっかん笑えてあっけに取られることもなかったけど、でもやっぱり好きです。

オスカー・アイザックは演じるダメでナイーブで乱暴なシンガー(こういうミュージシャン好きだ)はとてもチャーミングで、猫の演技(実際あいつらは別の猫なのか?)さいこーで、キャリー・マリガンの澄ましかえったビッチっぷりもよかったです。コーエン兄弟の映画はいつも、キャラクターが生きてますね。