映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

前田司郎 監督「ジ、エクストリーム、スキヤキ」745本目

この映画なんとなく好き。
じんわりと来るいい映画なんだけど、なんともいえないマイナー感がただよっています。商業的な大ブレイクとか絶対なさそうな感じ。

なんだろう、この懐かしいような感じ…と思ってみてみたら、横道世之介の脚本を書いた人なんだな。監督より脚本家のすばらしさが印象に残る映画って割にあるので、あの映画にもそういう部分があったのかな。

この映画は、なんとなく借りたのが良かった。井浦新演じる洞口とやらがカラはしゃぎしてる寒さとか、こいつ幽霊だろうかとか、なんだろうこの映画と思いながら見たのが良かった。
どうにも光が見えない”デボン紀”にいて、あれこれ無駄な努力をしてみてもぐるぐる回ってるだけ、ということが人生のうち8割くらいを占めてる気がする。でもあんな風に昔の仲間と集まって話していると、ぐるぐる回ってる自分がわりと嫌いじゃないなと思えてくる。…映画を見ていてわき起こってくるこのささやかな自己肯定感。これが前田司郎って人の個性なんだろうな。

窪塚洋介の彼女役が倉科カナだということは、エンドロールで初めて気づいた。
可愛い子だなーと思ってみてたけど、ニコニコしてないので全然わからなかった。演技自然でいいと思います。

あと、エンディングで流れるムーンライダースの曲も、こどもの頃の誕生日やクリスマスのような幸せがただよういい曲でした。